6月うだる様な暑さの中、国立新美術館で開催されたルーシーリー展を訪ねました。今から21年前に大阪市立東洋陶磁美術館のルーシーリー展を拝見した時の胸の高鳴りを思い出しながら拝見しました。当時は窯を持って3,4年しか経っていませんでしたが5歳と2歳の息子の手を引っ張って能登から電車を乗り継いで大阪に向かったのが今は懐かしい思い出となっています。東京国立近代美術館の金子賢治さんがこの工芸館課長としての最後の企画だったことは先月初めて知りました!今年の2月?だったと記憶しますが知人から金子先生が知人所有のルーシーリーの作品を取りに見えるから
遊びに来ませんかとお誘いを受けました。上記の黄色の作品とニット線文鉢の2点でした。金子さんは借り受ける作品の状態を事細かにメモし高台の特徴など私も一緒に拝見させていただきました。以前にも茶会でこの鉢をお使いでしたからなじみ深い作品でしたがあらためて手に取ってみると何かしら感慨深いものがありました!今回の展覧会の図録にはこの金子賢治さんと大阪東洋陶磁美術館の出川哲郎さんお二人の評論が対峙していて、とても興味深いです。視点が違うというのはとても勉強になります。お二人とも日本を代表する評論家ですが作家が作品を体から絞り出すように評論家も命を削って言葉を紡いでいるのですとおっしゃっていたのが心に響きました!因みにこの展覧会は全国を巡回します! 大阪は12月から2月まで開催です!
ひろこ